生前贈与の一部に相続時清算課税を適用したら?
両親から生前贈与を受け、そのうちの父からの贈与に関してのみ相続時清算課税を利用する場合において、贈与税額はどのように算出すればいいでしょうか?

仮に、生前贈与の額については、1年目は父から800万円、母から300万円で、2年目は父から1,200万円、3年目は父から1,100万円とします。この場合に、父からの贈与に関してのみ相続時清算課税を利用するときの贈与税額は、次のように算出します。
 1年目については、父からの贈与に関して、課税される金額は800万円-特別控除額800万円=0となり、翌年以後に繰り越される特別控除額は2,500万円-800万円=1,700万円となります。そして、母からの贈与(暦年課税を利用します)に関して、課税される金額は、300万円-基礎控除額110万円=190万円となり、贈与税額は190万円×10%=19万円となります。
2年目については、父からの贈与に関して、課税される金額は1,200万円-特別控除額1,200万円=0となり、翌年以後に繰り越される特別控除額は1,700万円-1,200万円=500万円となります。
3年目については、父からの贈与に関して、課税される金額は1,200万円-特別控除額500万円=700万円となり、贈与税額は700万円×20%=140万円となります。

ちなみに、相続時清算課税の特別控除を受けるには、贈与税の期限内申告を行わなければなりません。
また、相続時清算課税を利用したら、以後に撤回することは認められていません。
そして、相続時清算課税の利用に係る贈与者が亡くなった場合の相続税の課税価格に、その贈与者から贈与を受けた財産の贈与時における価額を加算する必要があります。すなわち、上記のケースにおいては、父が亡くなった場合の相続税の課税価格に、父から贈与を受けた財産の合計額3,100万円を加算する必要があるといえます。